トミカリミテッドは2001年4月から始まった、リアル性にこだわった自動車模型シリーズ
まずトミカ(Tomica)は1970年(昭和45年)に株式会社トミー(現タカラトミー)より販売され、販売開始当時から老若男女を問わず愛され続けてきた車玩具である。 トミカはプラレールとともにトミー時代からの主力商品である。またプラレールはトミカと合わせて遊べるように製作されている。愛好者向けイベントであるトミカ博はプラレール博と共にトミー(タカラトミー)の重要なイベントであり、年に一度主要都市等で開催され多くの来場者を集めている。
トミカリミテッドは2001年4月から始まった新シリーズで、塗装やパーツなどをリアルに仕上げたもの。通常品の改装品がほとんどだが、中にはこのシリーズ向けに金型を新造したものもある。当初は国産の旧型車種だけだったが、次第に外国車や商用車、レーシングカーなどがモデル化されるようになった。2005年4月〜2006年6月の間はSUPER GTで活躍する車種が専門的にモデル化されていた。トミカと同様新車発売日が制定されており、発売は通常品より一週遅れの毎月第4土曜日となる。なお、2002年には後述するトミカダンディの金型を流用し、塗装やパーツなどをリアルに仕上げた「トミカリミテッドSシリーズ」が発売された。
1)トミカリミテッドビンテージ
2004年から開始された新シリーズで、「もしもトミカが昭和30年代に誕生していたら…」というコンセプトにより昭和30-40年代の日本車を、開閉アクションは存在しないディスプレイ専門モデルとして製品化している。なお、このシリーズはトミー→タカラトミーでなくトミーテックが生産・販売を担当している。
2)ロングトミカ
1976年に誕生したブランドで、トレーラートラックやタンクローリー、バスといった長尺の車種をメインに製品化したブランド。1994年に生産中止。
3)トミカダンディ
1972年から発売された標準スケールのミニカーシリーズ。当初はスケールがまちまちであったが(トラック、バス等も存在した)、1977年以降1/43に統一された。トミカと同様さまざまな車種がラインナップされ、スケールが拡大された分ディテールやギミックも充実していたが、1980年代以降売れ行きが縮小し、1994年に生産中止となった。なお同ブランドは2001年にトミカ30周年を記念して復刻、その後も何度か復刻生産を果たしている。
1970年から発売されている通常シリーズ。大きな特徴としてほぼ必ず可動アクションと、車軸のピアノ線を用いた擬似的なサスペンションが設けられている(無い車種もある)ことで、乗用車では側面ドアやテールゲート、働く車では車種に応じた可動機構がつく。
実車の大きさを問わず、統一サイズの箱(パッケージ)を基準にして製作されており、縮尺は各車種で異なる(「トミカサイズ」と言われる)。乗用車は大体1/60前後程度の大きさである。他の働く車などは、乗用車と同様の箱・パッケージングに収めるため車種によって縮尺が変わる他、デフォルメされる場合がある。価格は一台378円(税込み)。
当初は国産車のみであったが1976年に外国車シリーズが追加、一時期は両者合わせて180台(国産車110台、外国車70台)のラインナップであったが1980年に120台(国産車80台、外国車40台)体制に縮小、1988年に外国車シリーズが国産車に統合される形で廃止となり、現在の120番体制となった。
同種の他社ミニカーとの違いとして、働く車が並外れて充実している点が挙げられる。変わったところでは70年代中〜後期にトラクターや蒸気機関車、電気機関車、ホバークラフト、フェリー、ヘリコプターといった乗り物までラインナップされていた。これらは近年でも後述のセット製品に同梱されている事がある。
現在までに600車種以上が製造・販売されており、メーカーによるギフトセットやアソート品、企業、ミニカーショップの特注品、さらにホイールやシャーシ違いなど数多くのバリエーションが存在している。
年間で発売される車種は、現在では24台前後である。発売当初〜1999年までは発売日が特に定められておらず、新車情報は毎年刊行されるカタログなどで知るのみであったが、2000年以降は毎月第3土曜日を「トミカの日」と制定して必ず新車(通常2種)が発売されることとなった。